コロンビア トリマ ラ・エスペランサ農園 ピンクブルボン アナエロビック

【焙煎士から一言】
ピンクブルボンならではの上品な甘みと、アナエロビック精製による奥行きある風味。トップスペシャルティに格付けされたこのコーヒー豆には、エドゥアール氏の情熱と技術、そして大地の恵みが凝縮されています。

【産地情報】
コロンビアは世界有数のコーヒー生産国であり、そのコーヒーは香味の明るさと滑らかさ、そして地域ごとの多様性で世界中の愛好家を魅了しています。中でも近年、スペシャルティコーヒー生産地として存在感を増しているのが「トリマ」地域です。中央山脈と東部山脈に囲まれ、火山性の肥沃な土壌と豊かな水資源に恵まれたこの地では、標高の高い斜面を活かした持続的なコーヒー栽培が行われています。

そのトリマ県南部、プラナダスに位置する「ラ・エスペランサ農園」を営むのが、情熱的な若手生産者エドゥアール・ギラルド・オラヤ氏です。農園は標高2003m、昼夜の寒暖差が大きく、ピンクブルボン種の持つ繊細な香味を最大限に引き出せる理想的な環境にあります。農園の敷地はおよそ2.5ヘクタールで、そのうち2ヘクタールをピンクブルボンの栽培にあてています。エドゥアール氏は家族経営による丁寧な栽培管理を徹底しており、彼の理念は「卓越した品質は細部への注意から生まれる」という信念に基づいています。

今回のロットに用いられるピンクブルボン種（ブルボン系統の突然変異種で、チェリーがピンク色に成熟する品種。明るく洗練された酸味と花のようなアロマ、繊細な甘さを併せ持ち、近年希少価値が高まる）は、完熟チェリーを手作業で選別後、収穫当日にアナエロビック（嫌気発酵：酸素を遮断して行う発酵プロセス）処理を実施します。72時間かけて密閉タンク内で発酵を進めることで、フローラルな香りや赤い果実、柑橘のような爽やかな酸が複雑に重なり合う味わいを引き出しています。発酵後はアフリカンベッドでゆっくりと天日乾燥し、さらにグリーンハウス（温室）でのスロードライングによって、均一で安定した仕上がりに。最終的な水分値は11％に整えられ、品質管理の行き届いたマイクロロットとして仕上がります。

このコーヒーは、コロンビア国内でもトップクラスの品質管理を行うカラベラ社（ラテンアメリカのスペシャルティコーヒー輸出企業）を通じて届けられました。カラベラ社では各地域に品質評価のためのラボを設け、歩留まりや欠点数、水分活性、そしてカッピングスコア（味・香り・酸味・甘味・後味などの総合評価）など、厳格な基準をクリアした豆のみを輸出しています。今回のロットはカッピングスコア87点以上を獲得したマイクロロット、国際基準で「トップスペシャルティ」に位置づけられる極めて高い品質を示しています。
コーヒーを概念を拡張する体験をお楽しみください。

[味わいの特徴]：レッドベリー、ピンクグレープフルーツ、ジャスミンのようなフローラルアロマ。クリーミーでなめらかな質感と、洗練された酸のバランス。

製　品　名　コロンビア トリマ ラ・エスペランサ農園 ピンクブルボン アナエロビック
生 産 地 区　トリマ地域 プラナダス
標　　　高　2003m
生　産　者　ラ・エスペランサ農園
プロセス　　アナエロビックナチュラル
焙　煎　度　ミディアムロースト（中浅煎り）