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Awan Kiln × Botarhythm collaboration mug

Awan Kiln × Botarhythm collaboration mug

里山の記憶を注ぐ器 - 言葉を超えたつながりを紡ぐ、ボタリズム × 志村和晃 朝の光を受けて輝く青のグラデーション。夕暮れには深い海のように静かに佇むマグカップ。 このマグカップは単なる器ではなく、日々の暮らしに寄り添い、大切な人との時間を彩る特別な存在です。南房総の静かな里山で、私たちボタリズムコーヒーロースターと陶芸家・志村和晃さんとの対話から生まれた一品であり、コーヒーと人とのつながりを深める媒介者でもあります。 つながりを育む、里山の二人の作り手 南房総市の里山。鳥のさえずりと風の音だけが聞こえる静けさの中に、志村さんの工房があります。自宅の隣に建てられたこの空間で、日々土と向き合い、器が生み出されていくのです。 私たちボタリズムは、「コーヒーが言葉を超えたつながりを生み出す」と考えています。コーヒーは単なる飲み物ではなく、誰が、どの瞬間に、どんな思いで味わうかによって、特別な意味を持つものだからです。そして志村さんの器は、そのコーヒーの体験をより豊かなものへと高めてくれる存在です。 志村さんとは同じ南房総市に暮らす隣人として、日常的に交流があります。手づくり醤油を仕込んだり、里山の恵みや海の幸を分け合ったり、子育ての悩みを語り合ったり。コロナ禍には「awan market」というクラフトマーケットを共催し、地域の人々とものづくりを通じたつながりを築いてきました。 窯出しの瞬間—唯一無二の青が語りかける物語 「この瞬間のために1ヶ月かけて準備してきたんだな」 窯の扉が開かれた時、私の胸に去来したのはそんな感慨でした。オリジナルマグだけでなく、多くの志村さんの作品が整然と何段にも重なって焼きあがり、その中に青く美しく焼き上がったマグカップが佇んでいます。 「これは空にも見えるし、海にも見える。深い海にダイブしていくような感覚にもなる」 感嘆の声を上げる私に、志村さんも満足そうに頷きます。この青は偶然ではなく、緻密な計算と経験、そして窯の中での熱の対流と時間から生まれたもの。釉薬の流れ、炎の対流、焼成温度の絶妙なバランスが、この表情を生み出しています。 今回完成したのは、2種類のマグカップ。 ひとつは、以前のデザインをアップデートしたもの。磁器の白に青い釉薬を施し、トレードマークと「Botarhythm」の文字が刻まれています。 もうひとつは、新作の小ぶりなマグカップ。表面全体が青のグラデーションに染まり、奥行きのある美しい色合いが特徴です。 これらのマグカップは、ボタリズムの店舗とオンラインストアで限定販売され、コーヒーとともにお客様の日常に寄り添う特別な存在となります。 手仕事から生まれる、一杯の物語 「食器が1つ出来上がるまでの大まかな工程・プロセスってどういうものですか?」 インタビューの冒頭、私は志村さんに尋ねました。 「まずはロクロで形を作ります。その後、適度に乾燥させたら底を削り、取っ手をつけます。この取っ手をつけるタイミングが重要で、カラカラに乾かしすぎるとダメなんです。ある程度しっとりとした状態のときに削りを入れ、表情を出していきます」 志村さんは石川県の九谷焼の産地から取り寄せた、白く焼き上がる特別な土を使用。ロクロで形を整えていきます。 土を選ぶところから作品のイメージは始まるといいますが、志村さんは一貫して同じ土を使用。「その方が自分の表現に集中できる」という思いがあるようです。 この素材と真摯に向き合う姿勢には、ものづくりの本質を感じます。私たちボタリズムも、コーヒー豆という素材に真摯に向き合い、その持ち味を最大限に引き出すことを大切にしています。素材が語る物語に耳を傾け、それを形にする喜び—それは志村さんの陶芸もボタリズムのコーヒー焙煎も、根底で共有している価値なのかもしれません。 表情を生み出す削りと装飾 器の個性は様々な工程から生まれますが、削りもその重要な要素のひとつです。「乾ききってしまうとできないんですが、これはまあまあ乾いている時にカリカリっと削っているんです」と志村さん。その手つきは繊細でありながら大胆で、見る者を魅了します。...

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里山の記憶を注ぐ器 - 言葉を超えたつながりを紡ぐ、ボタリズム × 志村和晃 朝の光を受けて輝く青のグラデーション。夕暮れには深い海のように静かに佇むマグカップ。 このマグカップは単なる器ではなく、日々の暮らしに寄り添い、大切な人との時間を彩る特別な存在です。南房総の静かな里山で、私たちボタリズムコーヒーロースターと陶芸家・志村和晃さんとの対話から生まれた一品であり、コーヒーと人とのつながりを深める媒介者でもあります。 つながりを育む、里山の二人の作り手 南房総市の里山。鳥のさえずりと風の音だけが聞こえる静けさの中に、志村さんの工房があります。自宅の隣に建てられたこの空間で、日々土と向き合い、器が生み出されていくのです。 私たちボタリズムは、「コーヒーが言葉を超えたつながりを生み出す」と考えています。コーヒーは単なる飲み物ではなく、誰が、どの瞬間に、どんな思いで味わうかによって、特別な意味を持つものだからです。そして志村さんの器は、そのコーヒーの体験をより豊かなものへと高めてくれる存在です。 志村さんとは同じ南房総市に暮らす隣人として、日常的に交流があります。手づくり醤油を仕込んだり、里山の恵みや海の幸を分け合ったり、子育ての悩みを語り合ったり。コロナ禍には「awan market」というクラフトマーケットを共催し、地域の人々とものづくりを通じたつながりを築いてきました。 窯出しの瞬間—唯一無二の青が語りかける物語 「この瞬間のために1ヶ月かけて準備してきたんだな」 窯の扉が開かれた時、私の胸に去来したのはそんな感慨でした。オリジナルマグだけでなく、多くの志村さんの作品が整然と何段にも重なって焼きあがり、その中に青く美しく焼き上がったマグカップが佇んでいます。 「これは空にも見えるし、海にも見える。深い海にダイブしていくような感覚にもなる」 感嘆の声を上げる私に、志村さんも満足そうに頷きます。この青は偶然ではなく、緻密な計算と経験、そして窯の中での熱の対流と時間から生まれたもの。釉薬の流れ、炎の対流、焼成温度の絶妙なバランスが、この表情を生み出しています。 今回完成したのは、2種類のマグカップ。 ひとつは、以前のデザインをアップデートしたもの。磁器の白に青い釉薬を施し、トレードマークと「Botarhythm」の文字が刻まれています。 もうひとつは、新作の小ぶりなマグカップ。表面全体が青のグラデーションに染まり、奥行きのある美しい色合いが特徴です。 これらのマグカップは、ボタリズムの店舗とオンラインストアで限定販売され、コーヒーとともにお客様の日常に寄り添う特別な存在となります。 手仕事から生まれる、一杯の物語 「食器が1つ出来上がるまでの大まかな工程・プロセスってどういうものですか?」 インタビューの冒頭、私は志村さんに尋ねました。 「まずはロクロで形を作ります。その後、適度に乾燥させたら底を削り、取っ手をつけます。この取っ手をつけるタイミングが重要で、カラカラに乾かしすぎるとダメなんです。ある程度しっとりとした状態のときに削りを入れ、表情を出していきます」 志村さんは石川県の九谷焼の産地から取り寄せた、白く焼き上がる特別な土を使用。ロクロで形を整えていきます。 土を選ぶところから作品のイメージは始まるといいますが、志村さんは一貫して同じ土を使用。「その方が自分の表現に集中できる」という思いがあるようです。 この素材と真摯に向き合う姿勢には、ものづくりの本質を感じます。私たちボタリズムも、コーヒー豆という素材に真摯に向き合い、その持ち味を最大限に引き出すことを大切にしています。素材が語る物語に耳を傾け、それを形にする喜び—それは志村さんの陶芸もボタリズムのコーヒー焙煎も、根底で共有している価値なのかもしれません。 表情を生み出す削りと装飾 器の個性は様々な工程から生まれますが、削りもその重要な要素のひとつです。「乾ききってしまうとできないんですが、これはまあまあ乾いている時にカリカリっと削っているんです」と志村さん。その手つきは繊細でありながら大胆で、見る者を魅了します。...

Seven Years Anniversary

Seven Years Anniversary

7周年記念キャンペーンのご案内 ボタリズムコーヒーロースターは、2024年2月14日で7周年を迎えます。 ここまで続けてこられたのは、日々コーヒーを楽しんでくださるお客様をはじめ、パートナー店舗の皆様、お取引先の方々、仕入れや物流に関わる皆様、そして遠く産地で大切にコーヒーを育てる生産者の方々のおかげです。 心からの感謝を込めて、2月12日~2月14日の期間限定で特別キャンペーンを実施いたします。 ■ WEBSITE(オンラインストア) オンラインストアでは、期間中 クーポンコード「7YEARS7」 をご利用いただくと、全商品が7%OFFとなります。 日々の一杯に寄り添うスペシャルティコーヒーを、この機会にぜひお楽しみください。 ■ ROASTERY(ロースタリー) ロースタリーでは、ハンドドリップコーヒーを200円OFFでご提供いたします。 また、コーヒー豆をはじめ、店頭でのお買い物も割引価格でご提供いたします。 この機会に、焙煎したての豆の香りに包まれながら、ゆっくりとコーヒーを味わっていただければと思います。 7年の歩み、そしてこれから 7年前、小さな小さな焙煎機からロースティングが始まったボタリズムは、その後に現在の千倉町に場所を移し、この海風薫る街角で、たくさんの出会いとともに歩んできました。 千倉の風景とともに育まれるコーヒーの時間。 産地で生まれた豆が、焙煎され、一杯のコーヒーとなり、誰かのひとときを豊かにする。 そんな繋がりを大切にしながら、これからもより良いコーヒーをお届けできるよう努めてまいります。 8年目のボタリズムも、どうぞよろしくお願いいたします。 皆さまのご利用、ご来店を心よりお待ちしております。

Seven Years Anniversary

7周年記念キャンペーンのご案内 ボタリズムコーヒーロースターは、2024年2月14日で7周年を迎えます。 ここまで続けてこられたのは、日々コーヒーを楽しんでくださるお客様をはじめ、パートナー店舗の皆様、お取引先の方々、仕入れや物流に関わる皆様、そして遠く産地で大切にコーヒーを育てる生産者の方々のおかげです。 心からの感謝を込めて、2月12日~2月14日の期間限定で特別キャンペーンを実施いたします。 ■ WEBSITE(オンラインストア) オンラインストアでは、期間中 クーポンコード「7YEARS7」 をご利用いただくと、全商品が7%OFFとなります。 日々の一杯に寄り添うスペシャルティコーヒーを、この機会にぜひお楽しみください。 ■ ROASTERY(ロースタリー) ロースタリーでは、ハンドドリップコーヒーを200円OFFでご提供いたします。 また、コーヒー豆をはじめ、店頭でのお買い物も割引価格でご提供いたします。 この機会に、焙煎したての豆の香りに包まれながら、ゆっくりとコーヒーを味わっていただければと思います。 7年の歩み、そしてこれから 7年前、小さな小さな焙煎機からロースティングが始まったボタリズムは、その後に現在の千倉町に場所を移し、この海風薫る街角で、たくさんの出会いとともに歩んできました。 千倉の風景とともに育まれるコーヒーの時間。 産地で生まれた豆が、焙煎され、一杯のコーヒーとなり、誰かのひとときを豊かにする。 そんな繋がりを大切にしながら、これからもより良いコーヒーをお届けできるよう努めてまいります。 8年目のボタリズムも、どうぞよろしくお願いいたします。 皆さまのご利用、ご来店を心よりお待ちしております。

Coffee Roast Levels

Coffee Roast Levels

焙煎度合いで楽しむ、コーヒーの多彩な風味 ポタリズムコーヒーロースターでは、それぞれの豆が持つ特徴を捉え、最大限にその魅力を引き出す焙煎度合いを、経験とセンスから試行錯誤を重ねて決定しています。 焙煎は単なる調整ではなく、コーヒーロースターとしての一つの表現として捉えています。それは豆の背景や個性を尊重しつつも、味わいを引き立てる新たな一面を提案することを意味します。 また、プロフェッショナルユースとして、カフェやレストラン向けの卸売も行っています。その際には、ポタリズムが提案するシングルオリジンコーヒーの枠に留まらず、オーナー様のご意向やお店のメニュー、コンセプトに合わせたコーヒーを一緒に考え、生み出すための対話を重ねていきます。 これにより、単なる提供ではなく、お店の魅力を引き立てるコーヒー体験を共に作り上げていきます。 コーヒー豆の焙煎中には、豆が膨張し内部の水分が蒸発する際に「ハゼ」と呼ばれる爆ぜる音がします。この音は、焙煎の進行を知る重要な指標で、焙煎度合いを決める際の大切な要素です。 ファーストクラック(最初のハゼ)は焙煎の中盤、セカンドクラック(2度目のハゼ)は深煎りの仕上げに近いタイミングで起こります。 焙煎度合い 詳細名称(ロースト名) 特徴 浅煎り ライトロースト 酸味が際立ち、軽やかな風味。豆の個性がよく出る。 シナモンロースト ファーストクラック終了手前。柔らかな酸味と香り豊かな軽い味わい。 中煎り ミディアムロースト ファーストクラック終了後。酸味が主体ながら甘味が現れ、豆の風味が際立つ。 ハイロースト セカンドクラック前。酸味と甘味が調和し、軽やかさと深みを両立。 中深煎り シティロースト セカンドクラックの始まり。甘味が増し、酸味が控えめでバランスの良い仕上がり。 フルシティロースト セカンドクラックのピーク。甘味と苦味が調和し、コクが深まる。 深煎り フレンチロースト セカンドクラック終盤。苦味が強く、濃厚で力強い味わい。 イタリアンロースト セカンドクラック終了後。スモーキーで深みのある香りが特徴。...

Coffee Roast Levels

焙煎度合いで楽しむ、コーヒーの多彩な風味 ポタリズムコーヒーロースターでは、それぞれの豆が持つ特徴を捉え、最大限にその魅力を引き出す焙煎度合いを、経験とセンスから試行錯誤を重ねて決定しています。 焙煎は単なる調整ではなく、コーヒーロースターとしての一つの表現として捉えています。それは豆の背景や個性を尊重しつつも、味わいを引き立てる新たな一面を提案することを意味します。 また、プロフェッショナルユースとして、カフェやレストラン向けの卸売も行っています。その際には、ポタリズムが提案するシングルオリジンコーヒーの枠に留まらず、オーナー様のご意向やお店のメニュー、コンセプトに合わせたコーヒーを一緒に考え、生み出すための対話を重ねていきます。 これにより、単なる提供ではなく、お店の魅力を引き立てるコーヒー体験を共に作り上げていきます。 コーヒー豆の焙煎中には、豆が膨張し内部の水分が蒸発する際に「ハゼ」と呼ばれる爆ぜる音がします。この音は、焙煎の進行を知る重要な指標で、焙煎度合いを決める際の大切な要素です。 ファーストクラック(最初のハゼ)は焙煎の中盤、セカンドクラック(2度目のハゼ)は深煎りの仕上げに近いタイミングで起こります。 焙煎度合い 詳細名称(ロースト名) 特徴 浅煎り ライトロースト 酸味が際立ち、軽やかな風味。豆の個性がよく出る。 シナモンロースト ファーストクラック終了手前。柔らかな酸味と香り豊かな軽い味わい。 中煎り ミディアムロースト ファーストクラック終了後。酸味が主体ながら甘味が現れ、豆の風味が際立つ。 ハイロースト セカンドクラック前。酸味と甘味が調和し、軽やかさと深みを両立。 中深煎り シティロースト セカンドクラックの始まり。甘味が増し、酸味が控えめでバランスの良い仕上がり。 フルシティロースト セカンドクラックのピーク。甘味と苦味が調和し、コクが深まる。 深煎り フレンチロースト セカンドクラック終盤。苦味が強く、濃厚で力強い味わい。 イタリアンロースト セカンドクラック終了後。スモーキーで深みのある香りが特徴。...

What's today's recommendation?

What's today's recommendation?

Photo by shigemipics 当店は、コーヒー豆とドリップコーヒーだけを提供する小さな専門店です。このシンプルなメニュー構成には、意図もあれば、長い時間をかけて自然にそうなった背景もあります。スイーツやベーカリーが好きな私が、コーヒーだけに絞る今の形に落ち着いたのは、多くの試行錯誤や出会い、そして静かに紡がれてきた時間があるからです。 選択肢を増やすことで生まれる楽しさもある一方で、選択肢をあえて絞られたときに、そのものが持つ本質により深く触れられる瞬間がある。それに気づいたのは、特別な出来事ではなく、日々の中で少しずつ形づくられていった発見でした。 お客様がどの豆を選び、どんな時間に味わわれるのか。その一杯には、選んだ人だけの小さな物語が宿ります。当店にいらっしゃるお客様との何気ない会話やその場の空気感から、その物語が静かに伝わってくることがあります。 そんな時、思わず「今日のおすすめはなんですか?」とお客様に尋ねたくなることがあります。通常なら店主に向けられるその質問を、お客様に投げかけたくなるのは、ここで過ごされるお客様一人ひとりの時間こそが、当店のスペシャリテだと感じるからです。その時間が、静かにコーヒーを味わいながら自然と生まれていくものだからこそ、なおさら大切に思えます。 選択肢が少ないこと。それは不自由ではなく、余白を楽しむ自由をお届けする形でもあります。この形態は計算されたものではなく、時間とともに自然と育まれてきたもの。選択肢を絞ることで、一杯のコーヒーがより深く心に届き、その味わいが豊かな時間を育てる一助になればと思っています。 片田舎にあるこの小さな店で過ごす時間が、お客様にとって何気ないけれど特別なものになることを願っています。それがただの願望ではなく、お客様の存在によって形になっていく。その連なりが、この店のあり方を少しずつ育ててきました。 お客様が選ぶコーヒーが、その時間とともにどのような物語を紡いでいくのか。その答えが、また新しい発見につながることを楽しみにしております。 自然と育まれてきた当店の一杯が、日常の小さな喜びとして心に残るひとときとなりますように。

What's today's recommendation?

Photo by shigemipics 当店は、コーヒー豆とドリップコーヒーだけを提供する小さな専門店です。このシンプルなメニュー構成には、意図もあれば、長い時間をかけて自然にそうなった背景もあります。スイーツやベーカリーが好きな私が、コーヒーだけに絞る今の形に落ち着いたのは、多くの試行錯誤や出会い、そして静かに紡がれてきた時間があるからです。 選択肢を増やすことで生まれる楽しさもある一方で、選択肢をあえて絞られたときに、そのものが持つ本質により深く触れられる瞬間がある。それに気づいたのは、特別な出来事ではなく、日々の中で少しずつ形づくられていった発見でした。 お客様がどの豆を選び、どんな時間に味わわれるのか。その一杯には、選んだ人だけの小さな物語が宿ります。当店にいらっしゃるお客様との何気ない会話やその場の空気感から、その物語が静かに伝わってくることがあります。 そんな時、思わず「今日のおすすめはなんですか?」とお客様に尋ねたくなることがあります。通常なら店主に向けられるその質問を、お客様に投げかけたくなるのは、ここで過ごされるお客様一人ひとりの時間こそが、当店のスペシャリテだと感じるからです。その時間が、静かにコーヒーを味わいながら自然と生まれていくものだからこそ、なおさら大切に思えます。 選択肢が少ないこと。それは不自由ではなく、余白を楽しむ自由をお届けする形でもあります。この形態は計算されたものではなく、時間とともに自然と育まれてきたもの。選択肢を絞ることで、一杯のコーヒーがより深く心に届き、その味わいが豊かな時間を育てる一助になればと思っています。 片田舎にあるこの小さな店で過ごす時間が、お客様にとって何気ないけれど特別なものになることを願っています。それがただの願望ではなく、お客様の存在によって形になっていく。その連なりが、この店のあり方を少しずつ育ててきました。 お客様が選ぶコーヒーが、その時間とともにどのような物語を紡いでいくのか。その答えが、また新しい発見につながることを楽しみにしております。 自然と育まれてきた当店の一杯が、日常の小さな喜びとして心に残るひとときとなりますように。

More Than Just Coffee

More Than Just Coffee

「自分が考えることなんて、すでに誰かが考えて体系化されている」という言葉を耳にすることがあります。 それは、知識が溢れるこの時代において、一理ある見方かもしれません。そしてそれは、ある種の謙虚さや達観を表したものでもあるのでしょう。 けれども私は、そこに小さな違和感を感じます。同じ言葉であっても、それを誰が、どのタイミングで、どんな思いを込めて発するかによって、その言葉は言葉以上の意味を持つように思うのです。 そして、その瞬間にその言葉を受け取り、そこに込められた背景や思いを感じ取ることで、私たちは「言葉を超えた関係性」を育むことができる。そんな風に信じています。 この感覚は、私がボタリズムコーヒーロースターでお客様と向き合うときにも常に感じるものです。コーヒーというシンプルな飲み物が、ただ「美味しい」以上の存在となり、その一杯がそれぞれの方にとって特別な意味を持つように願いを込めながら、一つひとつ焙煎しています。 店舗に足を運んでくださるお客様との会話も、その一つです。「家族と飲みたいんです」というお言葉をいただくこともあれば、「最近疲れていて、今日くらいは自分にご褒美をあげたくて」と選ばれる一杯もあります。あるいは「この間、友人が来てくれたときに出したら、すごく喜んでくれて」という声をいただくこともあります。それぞれにとっての大切な誰か、あるいは自分自身への思いが込められた一杯。そんな風に豆が選ばれることに、私は「美味しいコーヒー」以上の重みを感じるのです。 また、オンラインでご購入いただくお客様からも、後日メッセージをいただくことがあります。「久しぶりに実家に帰るので、両親に淹れてあげたくて」と選ばれる豆もあれば、「離れて暮らす友人に贈りたくて」というお声もあります。距離は離れていても、その方の心の中で大切な人に寄り添う瞬間を想像しながら、パッケージングに心を込めます。 そして「届いたよ、ありがとう」の一言をいただくたびに、私もまた、言葉を超えて通じ合うような感覚を抱くのです。 さらに、ボタリズムのコーヒーを提供してくださっているパートナー店舗の方々にも、焙煎の意図や豆の特徴を丁寧にお伝えしています。 それぞれの店舗で飲んでいただくコーヒーには、私の願いだけでなく、店舗の方々それぞれの気持ちも込められている。お客様がその場所でコーヒーを手にするとき、それは「ただの一杯」ではなくなり、その場の空気や、その人がその日持っている思い出と重なりながら、特別な意味を帯びていくのです。 コーヒーは、日常のささやかな楽しみでありながら、その瞬間ごとに異なる表情を持つ飲み物です。 それは、お客様との関係も同じで、ただの「繰り返し」ではなく、その一杯ごとに異なる温もりが宿り、それぞれの方に寄り添っていくような感覚を覚えます。 私が大切にしているのは、コーヒーを通じて「言葉を超えたつながり」が生まれること。その瞬間、ただの飲み物が、何か特別なものとして皆さまの日常に溶け込むことです。 どうか、ボタリズムのコーヒーが、皆さまの日々の一コマに少しでも安らぎや心地よさを添えられますように。 その一杯が、単なる「美味しさ」を超えて、心に響く何かを感じていただけるものであれば、これほど嬉しいことはありません。 そのために明日からも焙煎機と向き合います。

More Than Just Coffee

「自分が考えることなんて、すでに誰かが考えて体系化されている」という言葉を耳にすることがあります。 それは、知識が溢れるこの時代において、一理ある見方かもしれません。そしてそれは、ある種の謙虚さや達観を表したものでもあるのでしょう。 けれども私は、そこに小さな違和感を感じます。同じ言葉であっても、それを誰が、どのタイミングで、どんな思いを込めて発するかによって、その言葉は言葉以上の意味を持つように思うのです。 そして、その瞬間にその言葉を受け取り、そこに込められた背景や思いを感じ取ることで、私たちは「言葉を超えた関係性」を育むことができる。そんな風に信じています。 この感覚は、私がボタリズムコーヒーロースターでお客様と向き合うときにも常に感じるものです。コーヒーというシンプルな飲み物が、ただ「美味しい」以上の存在となり、その一杯がそれぞれの方にとって特別な意味を持つように願いを込めながら、一つひとつ焙煎しています。 店舗に足を運んでくださるお客様との会話も、その一つです。「家族と飲みたいんです」というお言葉をいただくこともあれば、「最近疲れていて、今日くらいは自分にご褒美をあげたくて」と選ばれる一杯もあります。あるいは「この間、友人が来てくれたときに出したら、すごく喜んでくれて」という声をいただくこともあります。それぞれにとっての大切な誰か、あるいは自分自身への思いが込められた一杯。そんな風に豆が選ばれることに、私は「美味しいコーヒー」以上の重みを感じるのです。 また、オンラインでご購入いただくお客様からも、後日メッセージをいただくことがあります。「久しぶりに実家に帰るので、両親に淹れてあげたくて」と選ばれる豆もあれば、「離れて暮らす友人に贈りたくて」というお声もあります。距離は離れていても、その方の心の中で大切な人に寄り添う瞬間を想像しながら、パッケージングに心を込めます。 そして「届いたよ、ありがとう」の一言をいただくたびに、私もまた、言葉を超えて通じ合うような感覚を抱くのです。 さらに、ボタリズムのコーヒーを提供してくださっているパートナー店舗の方々にも、焙煎の意図や豆の特徴を丁寧にお伝えしています。 それぞれの店舗で飲んでいただくコーヒーには、私の願いだけでなく、店舗の方々それぞれの気持ちも込められている。お客様がその場所でコーヒーを手にするとき、それは「ただの一杯」ではなくなり、その場の空気や、その人がその日持っている思い出と重なりながら、特別な意味を帯びていくのです。 コーヒーは、日常のささやかな楽しみでありながら、その瞬間ごとに異なる表情を持つ飲み物です。 それは、お客様との関係も同じで、ただの「繰り返し」ではなく、その一杯ごとに異なる温もりが宿り、それぞれの方に寄り添っていくような感覚を覚えます。 私が大切にしているのは、コーヒーを通じて「言葉を超えたつながり」が生まれること。その瞬間、ただの飲み物が、何か特別なものとして皆さまの日常に溶け込むことです。 どうか、ボタリズムのコーヒーが、皆さまの日々の一コマに少しでも安らぎや心地よさを添えられますように。 その一杯が、単なる「美味しさ」を超えて、心に響く何かを感じていただけるものであれば、これほど嬉しいことはありません。 そのために明日からも焙煎機と向き合います。

Exact Measures

Exact Measures

今回は普段あまり意識されない「量り」のお話。実は、美味しいコーヒーを安心して楽しむ上で、とても大切なことなのです。 計量法:私たちの生活を支えるルール 「計量法」という言葉をご存知でしょうか。これは私たちの生活に密接に関わる大切な法律です。簡単に言えば、「モノを量る時のルール」のようなもの。 八百屋さんで買う野菜の重さ、ガソリンスタンドで入れる燃料の量、どれも正確でなければ困りますよね。この計量法が、日常のあらゆる場面で使われる「量り」の正確さを守っているのです。 コーヒー豆の量り売りと計量法 コーヒー豆の量り売りにも、この計量法が関わってきます。 ボタリズムでは、オンラインストアと実店舗で異なる形式で、お客様のニーズに合わせたコーヒー豆の販売を行っています。 オンラインストアでの販売とロースタリーでの販売 オンラインストアでは、100g、200g、300g、500gという定量でコーヒー豆を販売しています。一方、ロースタリーでの対面販売では、より細やかなサービスを提供しています。100g以上であれば、1g単位でお好みの量をお買い上げ頂くことが可能です。 その際に使用する計量器は、計量法に基づいた「検定付き」のもの。これは、取引に使う計量器として、定期的に検査を受けて精度が保証されたものです。 環境に配慮したサービス 店舗では、環境への配慮を大切にしています。使い捨てではない容器をご持参いただいたお客様には、10%の増量サービスを行っております。少しでもゴミを減らし、環境負荷を軽減する取り組みの一環です。 また、コーヒー豆の保存に適したおすすめの容器も販売しています。これらの容器は繰り返し使用でき、コーヒーの鮮度を保つだけでなく、環境保護にも貢献します。 お客様との対話から生まれる信頼関係 「いつもの豆を、いつもの量で」というお客様には、前回と同じ味わいを。 「今回は少し多めに」というお客様には、適切なアドバイスを添えて。 「環境に配慮した買い物がしたい」というお客様には、マイ容器の使用をご提案。 こうした日々の対話を通じて、ボタリズムも成長を続けています。 お客様のご要望や感想を聞くたびに、新しい気づきがあり、それがサービスの向上につながっています。 美味しいコーヒーは正確な量りから、そして環境への思いやりから 正確な量りは、美味しいコーヒーを楽しむための大切な一歩。でも、それ以上に大切なのは、お客様との信頼関係と環境への配慮。オンラインでも店頭でも、正確な量をお届けすることはもちろん、環境にも優しい方法でコーヒーを楽しんでいただきたいと考えています。 最後に オンラインストアをご利用の際は、ご希望の量を選びやすい定量パックをご活用ください。また、実店舗にお越しの際は、ぜひマイ容器のご持参をお勧め板さいます。これからも、皆さまとの対話を大切に、より良いコーヒー体験と持続可能な未来をお届けしていきます。ご要望やご質問があれば、遠慮なくお声がけください。 皆さまのご利用を、心からお待ちしています。

Exact Measures

今回は普段あまり意識されない「量り」のお話。実は、美味しいコーヒーを安心して楽しむ上で、とても大切なことなのです。 計量法:私たちの生活を支えるルール 「計量法」という言葉をご存知でしょうか。これは私たちの生活に密接に関わる大切な法律です。簡単に言えば、「モノを量る時のルール」のようなもの。 八百屋さんで買う野菜の重さ、ガソリンスタンドで入れる燃料の量、どれも正確でなければ困りますよね。この計量法が、日常のあらゆる場面で使われる「量り」の正確さを守っているのです。 コーヒー豆の量り売りと計量法 コーヒー豆の量り売りにも、この計量法が関わってきます。 ボタリズムでは、オンラインストアと実店舗で異なる形式で、お客様のニーズに合わせたコーヒー豆の販売を行っています。 オンラインストアでの販売とロースタリーでの販売 オンラインストアでは、100g、200g、300g、500gという定量でコーヒー豆を販売しています。一方、ロースタリーでの対面販売では、より細やかなサービスを提供しています。100g以上であれば、1g単位でお好みの量をお買い上げ頂くことが可能です。 その際に使用する計量器は、計量法に基づいた「検定付き」のもの。これは、取引に使う計量器として、定期的に検査を受けて精度が保証されたものです。 環境に配慮したサービス 店舗では、環境への配慮を大切にしています。使い捨てではない容器をご持参いただいたお客様には、10%の増量サービスを行っております。少しでもゴミを減らし、環境負荷を軽減する取り組みの一環です。 また、コーヒー豆の保存に適したおすすめの容器も販売しています。これらの容器は繰り返し使用でき、コーヒーの鮮度を保つだけでなく、環境保護にも貢献します。 お客様との対話から生まれる信頼関係 「いつもの豆を、いつもの量で」というお客様には、前回と同じ味わいを。 「今回は少し多めに」というお客様には、適切なアドバイスを添えて。 「環境に配慮した買い物がしたい」というお客様には、マイ容器の使用をご提案。 こうした日々の対話を通じて、ボタリズムも成長を続けています。 お客様のご要望や感想を聞くたびに、新しい気づきがあり、それがサービスの向上につながっています。 美味しいコーヒーは正確な量りから、そして環境への思いやりから 正確な量りは、美味しいコーヒーを楽しむための大切な一歩。でも、それ以上に大切なのは、お客様との信頼関係と環境への配慮。オンラインでも店頭でも、正確な量をお届けすることはもちろん、環境にも優しい方法でコーヒーを楽しんでいただきたいと考えています。 最後に オンラインストアをご利用の際は、ご希望の量を選びやすい定量パックをご活用ください。また、実店舗にお越しの際は、ぜひマイ容器のご持参をお勧め板さいます。これからも、皆さまとの対話を大切に、より良いコーヒー体験と持続可能な未来をお届けしていきます。ご要望やご質問があれば、遠慮なくお声がけください。 皆さまのご利用を、心からお待ちしています。