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Seven Years Anniversary
7周年記念キャンペーンのご案内 ボタリズムコーヒーロースターは、2024年2月14日で7周年を迎えます。 ここまで続けてこられたのは、日々コーヒーを楽しんでくださるお客様をはじめ、パートナー店舗の皆様、お取引先の方々、仕入れや物流に関わる皆様、そして遠く産地で大切にコーヒーを育てる生産者の方々のおかげです。 心からの感謝を込めて、2月12日~2月14日の期間限定で特別キャンペーンを実施いたします。 ■ WEBSITE(オンラインストア) オンラインストアでは、期間中 クーポンコード「7YEARS7」 をご利用いただくと、全商品が7%OFFとなります。 日々の一杯に寄り添うスペシャルティコーヒーを、この機会にぜひお楽しみください。 ■ ROASTERY(ロースタリー) ロースタリーでは、ハンドドリップコーヒーを200円OFFでご提供いたします。 また、コーヒー豆をはじめ、店頭でのお買い物も割引価格でご提供いたします。 この機会に、焙煎したての豆の香りに包まれながら、ゆっくりとコーヒーを味わっていただければと思います。 7年の歩み、そしてこれから 7年前、小さな小さな焙煎機からロースティングが始まったボタリズムは、その後に現在の千倉町に場所を移し、この海風薫る街角で、たくさんの出会いとともに歩んできました。 千倉の風景とともに育まれるコーヒーの時間。 産地で生まれた豆が、焙煎され、一杯のコーヒーとなり、誰かのひとときを豊かにする。 そんな繋がりを大切にしながら、これからもより良いコーヒーをお届けできるよう努めてまいります。 8年目のボタリズムも、どうぞよろしくお願いいたします。 皆さまのご利用、ご来店を心よりお待ちしております。
Seven Years Anniversary
7周年記念キャンペーンのご案内 ボタリズムコーヒーロースターは、2024年2月14日で7周年を迎えます。 ここまで続けてこられたのは、日々コーヒーを楽しんでくださるお客様をはじめ、パートナー店舗の皆様、お取引先の方々、仕入れや物流に関わる皆様、そして遠く産地で大切にコーヒーを育てる生産者の方々のおかげです。 心からの感謝を込めて、2月12日~2月14日の期間限定で特別キャンペーンを実施いたします。 ■ WEBSITE(オンラインストア) オンラインストアでは、期間中 クーポンコード「7YEARS7」 をご利用いただくと、全商品が7%OFFとなります。 日々の一杯に寄り添うスペシャルティコーヒーを、この機会にぜひお楽しみください。 ■ ROASTERY(ロースタリー) ロースタリーでは、ハンドドリップコーヒーを200円OFFでご提供いたします。 また、コーヒー豆をはじめ、店頭でのお買い物も割引価格でご提供いたします。 この機会に、焙煎したての豆の香りに包まれながら、ゆっくりとコーヒーを味わっていただければと思います。 7年の歩み、そしてこれから 7年前、小さな小さな焙煎機からロースティングが始まったボタリズムは、その後に現在の千倉町に場所を移し、この海風薫る街角で、たくさんの出会いとともに歩んできました。 千倉の風景とともに育まれるコーヒーの時間。 産地で生まれた豆が、焙煎され、一杯のコーヒーとなり、誰かのひとときを豊かにする。 そんな繋がりを大切にしながら、これからもより良いコーヒーをお届けできるよう努めてまいります。 8年目のボタリズムも、どうぞよろしくお願いいたします。 皆さまのご利用、ご来店を心よりお待ちしております。

What's today's recommendation?
Photo by shigemipics 当店は、コーヒー豆とドリップコーヒーだけを提供する小さな専門店です。このシンプルなメニュー構成には、意図もあれば、長い時間をかけて自然にそうなった背景もあります。スイーツやベーカリーが好きな私が、コーヒーだけに絞る今の形に落ち着いたのは、多くの試行錯誤や出会い、そして静かに紡がれてきた時間があるからです。 選択肢を増やすことで生まれる楽しさもある一方で、選択肢をあえて絞られたときに、そのものが持つ本質により深く触れられる瞬間がある。それに気づいたのは、特別な出来事ではなく、日々の中で少しずつ形づくられていった発見でした。 お客様がどの豆を選び、どんな時間に味わわれるのか。その一杯には、選んだ人だけの小さな物語が宿ります。当店にいらっしゃるお客様との何気ない会話やその場の空気感から、その物語が静かに伝わってくることがあります。 そんな時、思わず「今日のおすすめはなんですか?」とお客様に尋ねたくなることがあります。通常なら店主に向けられるその質問を、お客様に投げかけたくなるのは、ここで過ごされるお客様一人ひとりの時間こそが、当店のスペシャリテだと感じるからです。その時間が、静かにコーヒーを味わいながら自然と生まれていくものだからこそ、なおさら大切に思えます。 選択肢が少ないこと。それは不自由ではなく、余白を楽しむ自由をお届けする形でもあります。この形態は計算されたものではなく、時間とともに自然と育まれてきたもの。選択肢を絞ることで、一杯のコーヒーがより深く心に届き、その味わいが豊かな時間を育てる一助になればと思っています。 片田舎にあるこの小さな店で過ごす時間が、お客様にとって何気ないけれど特別なものになることを願っています。それがただの願望ではなく、お客様の存在によって形になっていく。その連なりが、この店のあり方を少しずつ育ててきました。 お客様が選ぶコーヒーが、その時間とともにどのような物語を紡いでいくのか。その答えが、また新しい発見につながることを楽しみにしております。 自然と育まれてきた当店の一杯が、日常の小さな喜びとして心に残るひとときとなりますように。
What's today's recommendation?
Photo by shigemipics 当店は、コーヒー豆とドリップコーヒーだけを提供する小さな専門店です。このシンプルなメニュー構成には、意図もあれば、長い時間をかけて自然にそうなった背景もあります。スイーツやベーカリーが好きな私が、コーヒーだけに絞る今の形に落ち着いたのは、多くの試行錯誤や出会い、そして静かに紡がれてきた時間があるからです。 選択肢を増やすことで生まれる楽しさもある一方で、選択肢をあえて絞られたときに、そのものが持つ本質により深く触れられる瞬間がある。それに気づいたのは、特別な出来事ではなく、日々の中で少しずつ形づくられていった発見でした。 お客様がどの豆を選び、どんな時間に味わわれるのか。その一杯には、選んだ人だけの小さな物語が宿ります。当店にいらっしゃるお客様との何気ない会話やその場の空気感から、その物語が静かに伝わってくることがあります。 そんな時、思わず「今日のおすすめはなんですか?」とお客様に尋ねたくなることがあります。通常なら店主に向けられるその質問を、お客様に投げかけたくなるのは、ここで過ごされるお客様一人ひとりの時間こそが、当店のスペシャリテだと感じるからです。その時間が、静かにコーヒーを味わいながら自然と生まれていくものだからこそ、なおさら大切に思えます。 選択肢が少ないこと。それは不自由ではなく、余白を楽しむ自由をお届けする形でもあります。この形態は計算されたものではなく、時間とともに自然と育まれてきたもの。選択肢を絞ることで、一杯のコーヒーがより深く心に届き、その味わいが豊かな時間を育てる一助になればと思っています。 片田舎にあるこの小さな店で過ごす時間が、お客様にとって何気ないけれど特別なものになることを願っています。それがただの願望ではなく、お客様の存在によって形になっていく。その連なりが、この店のあり方を少しずつ育ててきました。 お客様が選ぶコーヒーが、その時間とともにどのような物語を紡いでいくのか。その答えが、また新しい発見につながることを楽しみにしております。 自然と育まれてきた当店の一杯が、日常の小さな喜びとして心に残るひとときとなりますように。

More Than Just Coffee
「自分が考えることなんて、すでに誰かが考えて体系化されている」という言葉を耳にすることがあります。 それは、知識が溢れるこの時代において、一理ある見方かもしれません。そしてそれは、ある種の謙虚さや達観を表したものでもあるのでしょう。 けれども私は、そこに小さな違和感を感じます。同じ言葉であっても、それを誰が、どのタイミングで、どんな思いを込めて発するかによって、その言葉は言葉以上の意味を持つように思うのです。 そして、その瞬間にその言葉を受け取り、そこに込められた背景や思いを感じ取ることで、私たちは「言葉を超えた関係性」を育むことができる。そんな風に信じています。 この感覚は、私がボタリズムコーヒーロースターでお客様と向き合うときにも常に感じるものです。コーヒーというシンプルな飲み物が、ただ「美味しい」以上の存在となり、その一杯がそれぞれの方にとって特別な意味を持つように願いを込めながら、一つひとつ焙煎しています。 店舗に足を運んでくださるお客様との会話も、その一つです。「家族と飲みたいんです」というお言葉をいただくこともあれば、「最近疲れていて、今日くらいは自分にご褒美をあげたくて」と選ばれる一杯もあります。あるいは「この間、友人が来てくれたときに出したら、すごく喜んでくれて」という声をいただくこともあります。それぞれにとっての大切な誰か、あるいは自分自身への思いが込められた一杯。そんな風に豆が選ばれることに、私は「美味しいコーヒー」以上の重みを感じるのです。 また、オンラインでご購入いただくお客様からも、後日メッセージをいただくことがあります。「久しぶりに実家に帰るので、両親に淹れてあげたくて」と選ばれる豆もあれば、「離れて暮らす友人に贈りたくて」というお声もあります。距離は離れていても、その方の心の中で大切な人に寄り添う瞬間を想像しながら、パッケージングに心を込めます。 そして「届いたよ、ありがとう」の一言をいただくたびに、私もまた、言葉を超えて通じ合うような感覚を抱くのです。 さらに、ボタリズムのコーヒーを提供してくださっているパートナー店舗の方々にも、焙煎の意図や豆の特徴を丁寧にお伝えしています。 それぞれの店舗で飲んでいただくコーヒーには、私の願いだけでなく、店舗の方々それぞれの気持ちも込められている。お客様がその場所でコーヒーを手にするとき、それは「ただの一杯」ではなくなり、その場の空気や、その人がその日持っている思い出と重なりながら、特別な意味を帯びていくのです。 コーヒーは、日常のささやかな楽しみでありながら、その瞬間ごとに異なる表情を持つ飲み物です。 それは、お客様との関係も同じで、ただの「繰り返し」ではなく、その一杯ごとに異なる温もりが宿り、それぞれの方に寄り添っていくような感覚を覚えます。 私が大切にしているのは、コーヒーを通じて「言葉を超えたつながり」が生まれること。その瞬間、ただの飲み物が、何か特別なものとして皆さまの日常に溶け込むことです。 どうか、ボタリズムのコーヒーが、皆さまの日々の一コマに少しでも安らぎや心地よさを添えられますように。 その一杯が、単なる「美味しさ」を超えて、心に響く何かを感じていただけるものであれば、これほど嬉しいことはありません。 そのために明日からも焙煎機と向き合います。
More Than Just Coffee
「自分が考えることなんて、すでに誰かが考えて体系化されている」という言葉を耳にすることがあります。 それは、知識が溢れるこの時代において、一理ある見方かもしれません。そしてそれは、ある種の謙虚さや達観を表したものでもあるのでしょう。 けれども私は、そこに小さな違和感を感じます。同じ言葉であっても、それを誰が、どのタイミングで、どんな思いを込めて発するかによって、その言葉は言葉以上の意味を持つように思うのです。 そして、その瞬間にその言葉を受け取り、そこに込められた背景や思いを感じ取ることで、私たちは「言葉を超えた関係性」を育むことができる。そんな風に信じています。 この感覚は、私がボタリズムコーヒーロースターでお客様と向き合うときにも常に感じるものです。コーヒーというシンプルな飲み物が、ただ「美味しい」以上の存在となり、その一杯がそれぞれの方にとって特別な意味を持つように願いを込めながら、一つひとつ焙煎しています。 店舗に足を運んでくださるお客様との会話も、その一つです。「家族と飲みたいんです」というお言葉をいただくこともあれば、「最近疲れていて、今日くらいは自分にご褒美をあげたくて」と選ばれる一杯もあります。あるいは「この間、友人が来てくれたときに出したら、すごく喜んでくれて」という声をいただくこともあります。それぞれにとっての大切な誰か、あるいは自分自身への思いが込められた一杯。そんな風に豆が選ばれることに、私は「美味しいコーヒー」以上の重みを感じるのです。 また、オンラインでご購入いただくお客様からも、後日メッセージをいただくことがあります。「久しぶりに実家に帰るので、両親に淹れてあげたくて」と選ばれる豆もあれば、「離れて暮らす友人に贈りたくて」というお声もあります。距離は離れていても、その方の心の中で大切な人に寄り添う瞬間を想像しながら、パッケージングに心を込めます。 そして「届いたよ、ありがとう」の一言をいただくたびに、私もまた、言葉を超えて通じ合うような感覚を抱くのです。 さらに、ボタリズムのコーヒーを提供してくださっているパートナー店舗の方々にも、焙煎の意図や豆の特徴を丁寧にお伝えしています。 それぞれの店舗で飲んでいただくコーヒーには、私の願いだけでなく、店舗の方々それぞれの気持ちも込められている。お客様がその場所でコーヒーを手にするとき、それは「ただの一杯」ではなくなり、その場の空気や、その人がその日持っている思い出と重なりながら、特別な意味を帯びていくのです。 コーヒーは、日常のささやかな楽しみでありながら、その瞬間ごとに異なる表情を持つ飲み物です。 それは、お客様との関係も同じで、ただの「繰り返し」ではなく、その一杯ごとに異なる温もりが宿り、それぞれの方に寄り添っていくような感覚を覚えます。 私が大切にしているのは、コーヒーを通じて「言葉を超えたつながり」が生まれること。その瞬間、ただの飲み物が、何か特別なものとして皆さまの日常に溶け込むことです。 どうか、ボタリズムのコーヒーが、皆さまの日々の一コマに少しでも安らぎや心地よさを添えられますように。 その一杯が、単なる「美味しさ」を超えて、心に響く何かを感じていただけるものであれば、これほど嬉しいことはありません。 そのために明日からも焙煎機と向き合います。

Colombia Coffee Seminar
コロンビアコーヒー:伝統と革新の調和 SCAJ2024ではニカラグアに続いて、コロンビアコーヒーについてのセミナーに参加しました。コロンビアはボタリズムにとって欠かすことのできない重要な産地の一つです。今回のセミナーでは、コロンビアのコーヒー産業が直面する課題と、それに対する革新的な取り組みについて多くの学びがありました。 美しい生豆と、その背景にある努力 当店で仕入れているコロンビアの生豆は、麻袋を開封した瞬間から目を奪われるほどの美しさを持っています。その姿からは、産地での多大な努力が感じられます。実際、コロンビアのコーヒー産業は品質向上に向けて弛まぬ努力を続けており、今回のセミナーでもその一端を知ることができました。 2024年の収穫は好調な見込み セミナーの冒頭で、2024年度の収穫が好調であることが示されました。これは非常に良いニュースです。しかし、過去には気候変動の影響も見られました。2021年から2022年にかけて、コロンビアは強いラニーニャ現象の影響を受け、困難な時期を経験しています。現在の年間生産量は約1250万袋から1300万袋程度と推定されています。 CASTILLO 2.0:未来を見据えた新品種 今回のセミナーで特に印象的だったのは、「CASTILLO 2.0」という新品種のテイスティングを体験できたことです。この品種は、世界的な課題となっている気候変動や、コーヒーの木にとって重大な問題となるさび病に強い耐性を持っています。実際に市場に流通するまでにはまだ数年かかりますが、コーヒーの2050年問題に対する一つの光明を直接感じられたことは、大きな収穫でした。 持続可能性への取り組み コロンビアのコーヒー産業は、品質、環境、持続可能性の3つの柱に注力しています。具体的には以下のような取り組みが行われています: 水洗工場のセンター化:生産者の労働環境改善、品質の均一化、環境負荷の低減、コスト削減、トレーサビリティの向上を実現 EU規制への対応:森林破壊のないコーヒー生産を目指し、トレーサビリティシステムを構築 持続可能な農業実践:コーヒー樹の更新プログラム、適切な施肥計画、水資源管理の改善 気候変動への適応と緩和策:新品種の導入、農業プラクティスの改善、森林保護と再生プログラムの実施 日本市場との深い関係 セミナーのプレゼンテーターは日本市場で6年以上の経験を持ち、日本のバイヤーとの協力関係を重視していると語りました。日本市場の高い品質要求に応えるため、水洗処理や品質管理の改善に特に注力しているそうです。 未来へ向けて コロンビアのコーヒー産業は、新品種の普及、水洗工場のさらなるセンター化、トレーサビリティシステムの強化などを通じて、国際市場での競争力維持を目指しています。これらの取り組みは、高品質なコーヒー生産を維持しつつ、気候変動や国際市場の要求に対応するためのものです。 今回のセミナーを通じて、コロンビアコーヒーの魅力と、その背後にある多くの人々の努力をあらためて実感しました。ボタリズムでは、これからもコロンビアの生産者の方々と協力し、皆様に素晴らしいコーヒー体験をお届けできるよう努めてまいります。
Colombia Coffee Seminar
コロンビアコーヒー:伝統と革新の調和 SCAJ2024ではニカラグアに続いて、コロンビアコーヒーについてのセミナーに参加しました。コロンビアはボタリズムにとって欠かすことのできない重要な産地の一つです。今回のセミナーでは、コロンビアのコーヒー産業が直面する課題と、それに対する革新的な取り組みについて多くの学びがありました。 美しい生豆と、その背景にある努力 当店で仕入れているコロンビアの生豆は、麻袋を開封した瞬間から目を奪われるほどの美しさを持っています。その姿からは、産地での多大な努力が感じられます。実際、コロンビアのコーヒー産業は品質向上に向けて弛まぬ努力を続けており、今回のセミナーでもその一端を知ることができました。 2024年の収穫は好調な見込み セミナーの冒頭で、2024年度の収穫が好調であることが示されました。これは非常に良いニュースです。しかし、過去には気候変動の影響も見られました。2021年から2022年にかけて、コロンビアは強いラニーニャ現象の影響を受け、困難な時期を経験しています。現在の年間生産量は約1250万袋から1300万袋程度と推定されています。 CASTILLO 2.0:未来を見据えた新品種 今回のセミナーで特に印象的だったのは、「CASTILLO 2.0」という新品種のテイスティングを体験できたことです。この品種は、世界的な課題となっている気候変動や、コーヒーの木にとって重大な問題となるさび病に強い耐性を持っています。実際に市場に流通するまでにはまだ数年かかりますが、コーヒーの2050年問題に対する一つの光明を直接感じられたことは、大きな収穫でした。 持続可能性への取り組み コロンビアのコーヒー産業は、品質、環境、持続可能性の3つの柱に注力しています。具体的には以下のような取り組みが行われています: 水洗工場のセンター化:生産者の労働環境改善、品質の均一化、環境負荷の低減、コスト削減、トレーサビリティの向上を実現 EU規制への対応:森林破壊のないコーヒー生産を目指し、トレーサビリティシステムを構築 持続可能な農業実践:コーヒー樹の更新プログラム、適切な施肥計画、水資源管理の改善 気候変動への適応と緩和策:新品種の導入、農業プラクティスの改善、森林保護と再生プログラムの実施 日本市場との深い関係 セミナーのプレゼンテーターは日本市場で6年以上の経験を持ち、日本のバイヤーとの協力関係を重視していると語りました。日本市場の高い品質要求に応えるため、水洗処理や品質管理の改善に特に注力しているそうです。 未来へ向けて コロンビアのコーヒー産業は、新品種の普及、水洗工場のさらなるセンター化、トレーサビリティシステムの強化などを通じて、国際市場での競争力維持を目指しています。これらの取り組みは、高品質なコーヒー生産を維持しつつ、気候変動や国際市場の要求に対応するためのものです。 今回のセミナーを通じて、コロンビアコーヒーの魅力と、その背後にある多くの人々の努力をあらためて実感しました。ボタリズムでは、これからもコロンビアの生産者の方々と協力し、皆様に素晴らしいコーヒー体験をお届けできるよう努めてまいります。

The First Sip
遠い日の一杯 - A Seed of Passion 「どうしてコーヒーロースターを始めたの?」最近よくこんな質問をいただきます。今回は、私のコーヒー人生の原点となる、ある日の出来事をお話ししたいと思います。 会社員だった頃のこと。毎日の営業活動に追われる日々でしたが、ふとした出来事が人生の方向を大きく変えることになりました。 ある日の商談先で、一杯のコーヒーをいただく機会がありました。それは、ブラジル カップ・オブ・エクセレンス2位に輝いた珍しい豆だったのです。カップを手に取り、一口飲んだ瞬間、まるで時が止まったかのような不思議な感覚に包まれました。 口の中に広がる澄んだ味わい。清らかな口当たりと、花のように繊細で豊かな香りのハーモニー。それまで「日常的な飲み物」としか認識していなかったコーヒーの、まったく新しい一面を発見したのです。 商談を終えてオフィスに戻る道すがら、その一杯のコーヒーの余韻が口腔内に鮮明に残り続けていました。デスクに着いても、30分以上経った後もなお、あの味わいが私の感覚を刺激し続けていたのです。その長く続く余韻は「これこそがコーヒーの本質的な魅力なんだ」と語りかけているようでした。 その瞬間から、私の中で何かが変わりました。コーヒーは単なる飲料ではなく、心を動かす深い体験になり得ることを知ったのです。この一杯が、後の人生を大きく変えることになるとは、当時は思いもよりませんでした。 あれから年月が流れ、今では自らコーヒーロースターとしてこの道を歩んでいます。あの日の体験が、今の私を作り上げる大きなきっかけとなったのです。 ボタリズムコーヒーロースターの目指すところは、あの時私が感じた感動を、一杯のコーヒーを通してお客様にもお届けすること。そして、コーヒーの新たな可能性を探り、皆様にお伝えしていくことです。 信頼できる生産者から届く最高品質の生豆の選び方から、その豆の個性を最大限に引き出す焙煎方法の検討まで、すべての工程に心を込めて取り組んでいます。 ボタリズムの一杯には、コーヒーへの敬意と、感動を分かち合いたいという思いが込められています。私たちのコーヒーを飲んでいただくとき、新しい体験の扉が開かれることを願っています。 遠い日の一杯から芽生えた私のコーヒーへの思い。それが今、ボタリズムという形になりました。コーヒーを通じて、感動と発見に満ちた旅へ。皆様と一緒に、新しいコーヒー体験を作り上げていけることを、心から楽しみにしています。
The First Sip
遠い日の一杯 - A Seed of Passion 「どうしてコーヒーロースターを始めたの?」最近よくこんな質問をいただきます。今回は、私のコーヒー人生の原点となる、ある日の出来事をお話ししたいと思います。 会社員だった頃のこと。毎日の営業活動に追われる日々でしたが、ふとした出来事が人生の方向を大きく変えることになりました。 ある日の商談先で、一杯のコーヒーをいただく機会がありました。それは、ブラジル カップ・オブ・エクセレンス2位に輝いた珍しい豆だったのです。カップを手に取り、一口飲んだ瞬間、まるで時が止まったかのような不思議な感覚に包まれました。 口の中に広がる澄んだ味わい。清らかな口当たりと、花のように繊細で豊かな香りのハーモニー。それまで「日常的な飲み物」としか認識していなかったコーヒーの、まったく新しい一面を発見したのです。 商談を終えてオフィスに戻る道すがら、その一杯のコーヒーの余韻が口腔内に鮮明に残り続けていました。デスクに着いても、30分以上経った後もなお、あの味わいが私の感覚を刺激し続けていたのです。その長く続く余韻は「これこそがコーヒーの本質的な魅力なんだ」と語りかけているようでした。 その瞬間から、私の中で何かが変わりました。コーヒーは単なる飲料ではなく、心を動かす深い体験になり得ることを知ったのです。この一杯が、後の人生を大きく変えることになるとは、当時は思いもよりませんでした。 あれから年月が流れ、今では自らコーヒーロースターとしてこの道を歩んでいます。あの日の体験が、今の私を作り上げる大きなきっかけとなったのです。 ボタリズムコーヒーロースターの目指すところは、あの時私が感じた感動を、一杯のコーヒーを通してお客様にもお届けすること。そして、コーヒーの新たな可能性を探り、皆様にお伝えしていくことです。 信頼できる生産者から届く最高品質の生豆の選び方から、その豆の個性を最大限に引き出す焙煎方法の検討まで、すべての工程に心を込めて取り組んでいます。 ボタリズムの一杯には、コーヒーへの敬意と、感動を分かち合いたいという思いが込められています。私たちのコーヒーを飲んでいただくとき、新しい体験の扉が開かれることを願っています。 遠い日の一杯から芽生えた私のコーヒーへの思い。それが今、ボタリズムという形になりました。コーヒーを通じて、感動と発見に満ちた旅へ。皆様と一緒に、新しいコーヒー体験を作り上げていけることを、心から楽しみにしています。

Less is More.
日本ミツバチからの贈り物:2024年の蜂蜜事情 持続可能な養蜂への道のり:量より質を重視して こんにちは。今日は2024年9月22日。本日は、多くの方からお問い合わせいただいている2024年の日本ミツバチの蜂蜜について、詳しくご説明したいと思います。 結論から申し上げますと、今年の蜂蜜は例年以上に少量での販売となる見込みです。これには深い理由があります。以下、詳細をお話しします。 日本ミツバチの特性について まず、私たちが大切にしている日本ミツバチの特性について説明させてください。日本ミツバチは、一般的にスーパーマーケットで見かける蜂蜜を生産する西洋ミツバチとは異なる特徴を持っています。 日本ミツバチは野生種であり、人間による飼育の歴史が浅く、自然の習性を強く保持しています。特筆すべき点として、日本ミツバチの蜂蜜の生産量は西洋ミツバチと比較してかなり少なく、一説には1/5〜1/10程度だと言われています。 しかし、この少ない蜂蜜の生産は決して欠点ではありません。むしろ、日本の自然環境に適応した結果であり、彼らの優れた特徴の一つと言えます。日本ミツバチは、この少量の蜂蜜でコロニーを維持することができる、非常に効率的な生態を持っています。これは、日本の気候風土の中で長い時間をかけて進化してきた結果なのです。 さらに興味深いのは、日本ミツバチの「逃去(とうきょ)」という習性です。これは、環境条件が合わなくなると、容易に巣を捨てて新しい場所に移動する性質を指します。一見すると扱いにくい特性に思えるかもしれません。実際養蜂家泣かせな習性でもあります。しかし、この習性こそが、彼らの環境適応能力の高さを示しています。少ない蜜でも生存できるからこそ、より良い環境を求めて自由に移動できるのです。 私個人の経験との共通点 ここで少し個人的な話をさせていただきます。私自身、幼少期から親の都合で日本各地を転々としてきました。この経験が、日本ミツバチの習性に共感を覚える一因となっているように思うことがあります。 環境の変化に適応し、新しい場所で生活を再構築する。この過程は時に困難を伴いますが、そこから得られる経験は非常に貴重です。今でも時折、私自身も新たな環境に身を置きたくなることがあり、そのことについて妄想を膨らませます。この感覚は、日本ミツバチの「逃去」の習性と通じるものがあるように思えるのです。 今年の蜂蜜生産量が少ない理由 今年の蜂蜜生産量が少ない理由は、主に二つあります。 気候変動の影響: 近年の異常気象、特に猛暑が大きく影響しています。ミツバチは極端な高温に弱く、花蜜を集める活動が制限されました。 養蜂方法の選択: 私は「重箱式」という養蜂方法を採用しています。これは、ミツバチの生活リズムを尊重する方法です。 重箱式養蜂について 養蜂には様々な方法がありますが、私が選択したのは重箱式です。この方法は、ミツバチの巣の構造をよく観察して生み出されました。 ミツバチの巣は巣板と言われる板状で、上部に蜜を貯蔵し、下部で育児を行います。重箱式は、この上部の蜜のみを慎重に採取する方法です。これにより、ミツバチの生活サイクルを乱すことなく、必要最小限の蜜のみを頂くことができます。 他の方法では、巣全体の蜜を一度に採取することもありますが、それではミツバチは巣を一から再構築しなければなりませんし、育児層も台無しに。秋に向けての準備や厳しい冬を越すためのエネルギーが必要な時期に、これは大きな負担となります。 この方法を選択した理由 確かに、この方法では採取できる蜂蜜の量は限られます。しかし、私はこの方法に大きな意義があると考えています。 ミツバチの生活リズムの尊重: 彼らは自然の中で生きる野生動物です。人間の都合のみで彼らの生活を変えることは適切ではないと考えます。 持続可能性: 毎年、自然のリズムに合わせて蜂蜜を分けてもらうこの方法は、長期的に見て持続可能です。 生活との調和: この方法は、コーヒー焙煎や他の仕事との両立を可能にし、ミツバチとゆったりとした時間を過ごすことができます。...
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日本ミツバチからの贈り物:2024年の蜂蜜事情 持続可能な養蜂への道のり:量より質を重視して こんにちは。今日は2024年9月22日。本日は、多くの方からお問い合わせいただいている2024年の日本ミツバチの蜂蜜について、詳しくご説明したいと思います。 結論から申し上げますと、今年の蜂蜜は例年以上に少量での販売となる見込みです。これには深い理由があります。以下、詳細をお話しします。 日本ミツバチの特性について まず、私たちが大切にしている日本ミツバチの特性について説明させてください。日本ミツバチは、一般的にスーパーマーケットで見かける蜂蜜を生産する西洋ミツバチとは異なる特徴を持っています。 日本ミツバチは野生種であり、人間による飼育の歴史が浅く、自然の習性を強く保持しています。特筆すべき点として、日本ミツバチの蜂蜜の生産量は西洋ミツバチと比較してかなり少なく、一説には1/5〜1/10程度だと言われています。 しかし、この少ない蜂蜜の生産は決して欠点ではありません。むしろ、日本の自然環境に適応した結果であり、彼らの優れた特徴の一つと言えます。日本ミツバチは、この少量の蜂蜜でコロニーを維持することができる、非常に効率的な生態を持っています。これは、日本の気候風土の中で長い時間をかけて進化してきた結果なのです。 さらに興味深いのは、日本ミツバチの「逃去(とうきょ)」という習性です。これは、環境条件が合わなくなると、容易に巣を捨てて新しい場所に移動する性質を指します。一見すると扱いにくい特性に思えるかもしれません。実際養蜂家泣かせな習性でもあります。しかし、この習性こそが、彼らの環境適応能力の高さを示しています。少ない蜜でも生存できるからこそ、より良い環境を求めて自由に移動できるのです。 私個人の経験との共通点 ここで少し個人的な話をさせていただきます。私自身、幼少期から親の都合で日本各地を転々としてきました。この経験が、日本ミツバチの習性に共感を覚える一因となっているように思うことがあります。 環境の変化に適応し、新しい場所で生活を再構築する。この過程は時に困難を伴いますが、そこから得られる経験は非常に貴重です。今でも時折、私自身も新たな環境に身を置きたくなることがあり、そのことについて妄想を膨らませます。この感覚は、日本ミツバチの「逃去」の習性と通じるものがあるように思えるのです。 今年の蜂蜜生産量が少ない理由 今年の蜂蜜生産量が少ない理由は、主に二つあります。 気候変動の影響: 近年の異常気象、特に猛暑が大きく影響しています。ミツバチは極端な高温に弱く、花蜜を集める活動が制限されました。 養蜂方法の選択: 私は「重箱式」という養蜂方法を採用しています。これは、ミツバチの生活リズムを尊重する方法です。 重箱式養蜂について 養蜂には様々な方法がありますが、私が選択したのは重箱式です。この方法は、ミツバチの巣の構造をよく観察して生み出されました。 ミツバチの巣は巣板と言われる板状で、上部に蜜を貯蔵し、下部で育児を行います。重箱式は、この上部の蜜のみを慎重に採取する方法です。これにより、ミツバチの生活サイクルを乱すことなく、必要最小限の蜜のみを頂くことができます。 他の方法では、巣全体の蜜を一度に採取することもありますが、それではミツバチは巣を一から再構築しなければなりませんし、育児層も台無しに。秋に向けての準備や厳しい冬を越すためのエネルギーが必要な時期に、これは大きな負担となります。 この方法を選択した理由 確かに、この方法では採取できる蜂蜜の量は限られます。しかし、私はこの方法に大きな意義があると考えています。 ミツバチの生活リズムの尊重: 彼らは自然の中で生きる野生動物です。人間の都合のみで彼らの生活を変えることは適切ではないと考えます。 持続可能性: 毎年、自然のリズムに合わせて蜂蜜を分けてもらうこの方法は、長期的に見て持続可能です。 生活との調和: この方法は、コーヒー焙煎や他の仕事との両立を可能にし、ミツバチとゆったりとした時間を過ごすことができます。...